製品の概要

水道用塩ビ管原料には、内分泌かく乱作用を有する物質(環境ホルモン)を一切使用しておりません。

SPEED'98の調査研究が行われた結果、人健康への影響が認められず、魚類への内分泌かく乱作用が3物質について認められた、と環境省から発表されました。
協会としては、SPEED'98の評価対象となった24物質のうち、塩ビ樹脂に関係の深い物質について、水道用塩ビ管の原料として一切使用していないこと、又、溶出しないことを確認しました。

環境ホルモンに対する国の取組

1.環境ホルモンとは

ある特定の化学物質が動物の生体内に取り込まれた場合に、本来その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える可能性があるということで議論されています。そうした物質は「外因性内分泌かく乱化学物質」、あるいは一般に「環境ホルモン」と呼ばれています。

2.環境省のSPEED'98

環境省は1998年5月に「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」を発表しました。その中で、内分泌かく乱作用の有無が必ずしも明らかではないが、優先して調査・研究を進めてゆく65物質(2000年11月版)をあげています。
この65物質のうち更に優先して取り組むとされた24物質についての内分泌かく乱作用の評価結果が平成16年9月に「SPEED'98 取組の成果」として発表されました。その主な結果は次の通りです。

  • (1) 人に対する環境ホルモン作用は認められませんでした。
  • (2) 次の3物質については、メダカに対する内分泌かく乱作用が認められました。
    トリブチルスズ、ノニルフェノール、ビスフェノールA

水道用塩ビ管の原料

1.水道用塩ビ管の組成

原料名 比率(%)
塩ビ樹脂 96~97
安定剤 0.5~1.0
滑剤 0.5~0.8
充填財 2~3
顔料 0.3

2.安定剤

水道用塩ビ管には、亜鉛系、スズ系の安定剤を使用しています。SPEED'98 の成果として、メダカを使用して内分泌かく乱作用が認められた3物質、トリブチルスズ、ノニルフェノール、ビスフェノールAは使用していません。

  • (1) 人に対する環境ホルモン作用は認められませんでした。
  • (2) 次の3物質については、メダカに対する内分泌かく乱作用が認められました。
    トリブチルスズ、ノニルフェノール、ビスフェノールA

3.可塑剤

SPEED'98 に含まれている可塑剤9物質はすべて内分泌かく乱作用が認められませんでした。更に、水道用硬質塩化ビニル管のJIS(JIS K 6742)に「可塑剤は添加しないこと」と定められており、可塑剤は一切使用しておりません。

水道用塩ビ管から「環境ホルモンは溶出しない」ことを確認しました。

塩化ビニル管・継手協会に加盟しているすべての塩ビ管メーカー11社(当時)のパイプを対象に第三者機関にて平成12年に、当時環境ホルモンと疑われていた物質の溶出調査を行いました。その結果、測定したすべてのデータが溶出下限値未満であることが確認されました。

1.水道用塩ビ管の組成

実施年月   :
平成12年10月
試験機関   :
(株)島津総合分析センター
調査対象物  :
環境省が発表した環境ホルモン戦略計画SPEED'98 にリストアップされた65物質のうち、化学産業で一般的によく用いられる代表的な5物質を対象とした。
測定方法   :
GCMS法(ガスクロマトグラフィー質量分析計)
測定条件   :
水道水で1時間洗浄後、イオン交換水で3回濯いだ後イオン交換水を詰め、23度で16時間放置した。

2.試験結果

測定結果 溶出下限値
ビスフェノールA <0.01 0.01
ノニルフェノール <0.08 0.08
フタル酸ジ-2-
エチルヘキシル
<0.40 0.40
フタル酸ジ-n-ブチル <0.40 0.40
トリブチルスズ <0.005 0.005

ここで、「溶出下限値」とは、平成11年8月に厚生労働省が「分泌かく乱化学物質の水道水からの暴露等に関する調査研究」を報告した際に使用したものです。
調査対象物質の溶出があったかどうかを判断する際の基準として溶出下限値が設定されました。
調査対象物質の測定値が、溶出下限値以上の場合は「溶出があった」と判断し、溶出下限値に満たない場合には「溶出があったとは言えない」と判断するとあります。
(参考)単位ppb とは、10億分の1の濃度を示します。

FAQ

Q1:塩ビを燃やすとダイオキシンが発生すると聞きますが?

A1:塩素が含まれている塩ビ樹脂だけでなく、生ゴミ、紙、木材でも、燃焼条件によってはダイオキシンが発生する可能性があります。
そこで、2000年1月から施行された「ダイオキシン類対策特別措置法」(ダイオキシン法)及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(略称「廃棄物処理法」)によって、ダイオキシンの削減目標が達成されました。(2004年9月環境省発表)

Q2:長時間埋設されている塩ビ管が分解し、有害物質を発生させることはありませんか?

A2:塩ビ管は耐薬品性に優れており、土壌中の酸やアルカリに侵されて有害物質を発生することはありません。又、自然に分解することもなく、長期的に安定した材料です。

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